Chikanism

現実と非現実のあいだ

卒業を前に

国試が終わって1週間。

たくさんの人に会った。遊びに行って、買い物して、お茶して、ゴハン食べて。

 

話しても話しても尽きないほどの、たくさんの話をした。なんでもない、とりとめのない話。どうでもいい話で意味がわからないほど爆笑した。たまに真剣な話をした。いわゆる恋バナをしたりもした。

 

4月から東京に住む。生まれ育った京都を離れて。

京都はいい街だと思う。こじんまりしていて、中心を離れればのんびりと過ごせる場所がある。住み慣れて、道もわかるし、勝手もわかるし、バスや地下鉄の乗り換えにも困らないし、迷わない。

でもずっと離れたかった。東京に出たかった。

なんでなの、と人は言う。京都になくて東京にあるものってなに、と。

 

わたしにもわからないけど。

でも、全然違う。可能性の幅が全然違うと思う。なんでもある。

 

その代わり、失うものもたくさんあるのだなあ、と思った。

小中高大と一緒に過ごした仲の良い友人たちのほとんどが関西に住んでいる。東京で働いているのはサークル時代の先輩や同期の数人、ラボの同期の数人。

 

たくさんの友人が、おめでとうと言ってくれた。わたしが合格した(たぶん)こと、卒業すること、就職することに。でもそれは同時に、今までのように頻繁に会えなくなるということだ。

6年制の学部を選んで、なのに途中で留学して休学して、学部にまったく関係のない東京の会社に就職することにして。(主に留学のことだが)気ままに生きているわたしを、応援して、支えてくれたひとたちがたくさんいたけど、そんなみんなともうしょっちゅう会えなくなるのだと思うと、寂しくなった。

 

おそらく将来的に京都に帰ってくることはないだろうし、友人も多いほうではないけれど、この場所で得たたくさんのものを、これからも大事にしようと思った。がんばらなきゃなあ、4月から。