Chikanism

現実と非現実のあいだ

30歳になる心の準備

もうすぐ30歳になるので、29歳を振り返っておきます。

もう30年も生きてるなんてすごいな。10年前のことも、20年前のことも、ほとんど覚えてない。年々、1年が過ぎるのが早くなるとよく聞くけど、本当にそうだと思う。

 

29歳は、社会人になって東京に住み始めてから1番穏やかな日々だったと思う。転職も引っ越しもなかった。そして、1番遊んだ1年でもあった。

当然のことながら社会人になって時間が経っているので、人生で見ると今が一番自由になるお金も多い。1年目の頃は、新卒の給与で余裕もない上に家賃も高く、さらに飲み会なども多くて日々カツカツだった。家賃の引き落としが無事できるかさえヒヤヒヤしていたような日々だった。

コロナで飲み会が一気になくなり、私のお金は貯まるようになった。飲み会だけでなく単純に出かけたり遊んだりすることが減ったのもある。

その中で私は、自分の好きなものや好きじゃないものを見極められるようになった。

 

特に29歳は、「自分ってこういうことが好きなんだなあ」と気づくことが多かった。

 

たとえば、家で一人でぼんやりする寝る前の時間。21時くらいにお風呂に入って、スキンケアやストレッチを済ませて、22時くらいにはいつでも寝られる状態になっているのが日々の幸せだ。

ソファでのんびりYouTubeを見たり、本を読んだりする。これがなくなるのがイヤなので、あまり夜は出かけなくなった。

 

もうひとつ好きなのは、自転車でちょっと遠出をすること。アウトドア派ではないので私の自転車は電動だが、気持ちのいい季節は1時間くらいかかる場所まで自転車で行くこともある。

普段電車に乗っていると見れない景色に出会うのが楽しいのだ。

 

そして、料理も好き。上手なわけでもないが、毎日クラシルでレシピを探し献立を決めて買い出しをする。余ったものはたまにお弁当にする。

大好きな「てりやきチャンネル」のYouTubeを見ると、さらに料理をしたくなる。彼氏が家に来ると一緒にご飯を作る。雨や台風でヒマで仕方ないときは、パンやドーナツなどちょっと手のかかるものを作ってみたり。

 

こんな感じで、29歳は好きなものとそうでないものを精査してきた気がする。毎日のちょっとした楽しみを感じられるようになった。

 

そして、人生で1番旅行に行った1年だった。

もともと私は、旅行は好きだけどそんなに頻繁に行くタイプでもなかった。旅行好きの友達もそんなにいないし、年に1〜2回程度行けばいいほう。

そんな私が、29歳のあいだに10回ほど旅行をした。これは紛れもなく、旅好きの彼氏の影響だ。いつも、「次はどこへ行こうか?」と帰り道に彼は言う。

その瞬間が、私は旅行のなかで一番好きなのだった。

 

 

一方で、30歳という年齢は、私に色々と考えさせた。

一番悩んだのは、子どもをもちたいかどうかということだったと思う。ずっと、周りの出産を見ても、自分は子どもは欲しくないし、と思ってきた。

でも、不妊治療や、高齢出産のリスクなどが現実味を帯び始めて、頭を悩ませた。今、「子どもは欲しくない」と思って過ごしている日々が、数年後に後悔にならないだろうか。欲しいと思ったときに手遅れだったらどうしよう。

私は友達とも話したし、妊娠や母になることについての本を読み、ネットの記事も読んだ。でもやっぱり、今(の段階では)子どもを産みたいとは思わなかった。

これはまだ数年は付き纏う問題だ。後悔しないように真剣に向き合わないといけない。

 

 

そういう葛藤はあったものの、総じて29歳は楽しく、穏やかな日々だった。

30歳は、引っ越しと転職を思い立ったので、またまた慌ただしい日々を楽しんでいけたらなぁと思う。