Chikanism

現実と非現実のあいだ

さくら

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(撮影:平野神社

 

桜の花が舞い落ちるこの景色を

いつか僕たちは並んで見ていた

今ではそのほとんどが嘘になってしまった言葉を

心から伝え合いながら

 

ーー「はなびら」 back number

 

桜を見るといつもなんとなく思い出す曲がある。back numberの「はなびら」という曲だ。大学の1年生のころによく聞いていた。

友人が貸してくれた「スーパースター」というアルバム。彼女は「この人達の曲、失恋ソングばっかりなんだよね」と言いながらわたしに勧めた。

飽きるほど繰り返して聴いた春は、もう5年も前だ。 わたしがITとかインターネットとかを好きになるきっかけだった先輩がいて、その人に恋とも憧れともつかぬぼんやりした感情を持て余していたあの頃。

甘酸っぱいというよりは苦いという表現が似合いそうな思い出である。

 

大学時代はなんだかんだ他人よりもずいぶん長かったのに(まだ終わってない)、駆け抜けるように時間は過ぎ去ってしまった。あの頃に比べたらずいぶん大人になったように思う。見えていなかったことが見えるようになった。いつの間にか24歳だし、もう何も知らない子どもではいられない。

 

だけどこの時期の桜とこの曲は、わたしをあの頃に連れ戻してくれる。そして確実に時間は経ったのだと、噛みしめる。 

 

 お題「春に思い出す曲 春に聞きたい曲」